歳時記・行事・春
- 京都 市比賣神社 ひいなまつり
- あかりをつけましょ、ぼんぼりに。祀られる五祭神全てが女神であることから、女人厄除けの神社とされる市比賣(いちひめ)神社で行われるひいなまつりでは、雛に扮した人に着付けがされ、五人囃子の笛太鼓に三人官女が舞います。ひな壇に人々が揃い天皇皇后の結婚の儀であったとされる「今日は私のはれ姿」が艶やかに目の前に再現されるのです。
- 東京 神田祭
- 神田祭は京都の祇園祭、大阪の天神祭と並ぶ日本三大祭りのひとつです。天下祭とも呼ばれ、その名称からは江戸幕府の栄華が窺い知れます。平安時代の衣装を身に纏った人々の大行列「神幸祭」は、平安時代の風情が蘇る印象的な光景。神幸祭の翌日には周辺の町からおよそ100基の神輿が担ぎ出され、神田明神へと向かいます。
- 茨城 潮来 嫁入り舟
- 潮来の嫁入り舟は、昭和30年代に水路を利用した嫁入りを行っていた風習を現代に残したものです。「水郷潮来あやめまつり」では、100万株の花菖蒲に囲まれて、白無垢の花嫁が水路を渡ります。道行く人々からの祝福を受け、手漕ぎのサッパ舟で花婿の元へ。バージンロードではなく水路を渡るのは、水郷潮来ならではの光景です。
- 岐阜 高山祭
- 高山祭は、岐阜県で毎年4月に開催される「春の山王祭」と10月開催の「秋の八幡祭」の総称で、日本三大曳山祭、日本三大美祭のひとつとされています。見所は動く陽明門とも呼ばれる祭屋台で、春には12台、秋には11台が絢爛豪華な姿を見せます。夜になると屋台には提灯が灯り、伝統装束を纏った行列は総勢数百名にもなります。
- 沖縄 世界遺産 今帰仁グスク桜まつり
- 世界遺産・今帰仁(なきじん)城跡で開催される桜まつりは、城壁の幻想的なライトアップや、城内への参道をろうそくの明かりで彩るグスク花あかりなど、夜桜が有名です。沖縄の桜は寒緋桜(カンヒザクラ)。濃いピンクの可憐な花です。城址と月と桜は何とも言えぬ雰囲気を醸し出します。
- 高知 仁淀川 紙のこいのぼり
- 高知県にある仁淀川では、毎年5月、特産品である不織布を使って作られた紙こいのぼりが清流を泳ぎます。仁淀川橋の上から眺めることの出来る鮮やかなこいのぼりは、約300匹。空ではなく水中を泳ぐこいのぼりが、爽やかな初夏の訪れを感じさせます。その他にも、川舟の体験や吾北清流太鼓の演奏などを楽しむこともできます。
- 長野 菜の花と鯉のぼり
- 残雪の北アルプスを見渡す菜の花畑。まるで黄色い絨毯を目一杯に広げたような風景が春の訪れを教えてくれます。5月初旬には菜の花畑の上空をたくさんの鯉のぼりが悠々と泳ぎます。山の雪解け水によって出来る池には、凛とした姿の北アルプスと青い空が映り込み、爽やかな絵葉書のような光景を楽しむことができます。
- 長野 花桃の里 花桃まつり
- 花桃の里は日本一の桃源郷と呼ばれ、春には約5000本の花々が密集して咲き誇ります。赤白ピンクの花桃は、まるでパッチワークのような味わいを見せてくれます。
花桃は桜や梅よりも花が大きく、見栄えが良いのが特徴です。4月~5月に開催される花桃まつりでは、柔らかな色合いの花々と鮮やかな鯉のぼり、その両方が楽しめます。
- 神奈川 箱根神社節分祭
- 箱根神社では、2月の節分の日に鬼退治の節分祭を執り行います。これはその昔、宮中で行われていた追儺式、金太郎伝説の鬼やらいという儀式に由来している行事です。まだ雪の残る凛とした空気の中、伝統的な儀式はもちろん、水上スキーを使った鬼退治の豆まきも行われています。
- 宮城 東北輓馬競技大会
- 毎年、桜まつりのメインイベントとして開催される、自馬の力を競う輓馬競技大会。馬たちは、最大で975kgにもなる重量をのせたソリを引き、全長120mのコースでタイムを競います。騎手と馬、まさに人馬一体となったその姿に、観衆からは大きな声援と歓声が巻き起こります。
- 香川 大窪寺柴灯大護摩供養
- 年に2回、8月20日と春分の日に行われる大護摩供養。護摩札の他、四国八十八箇所巡りを終えた、お遍路さんが納めた金剛杖や遍路笠を護摩供養し、その結願(けちがん/願いごと)の成就を祈念する行事です。
また、護摩供養の後は、残った灰の上を歩き、穢れや厄を払う火渡りが行われ、多くの参拝者が参加します。